3月公募スタート「事業再構築補助金」の概要と今準備できる3つのこと! | 税理士コンシェルジュ

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3月公募スタート「事業再構築補助金」の概要と今準備できる3つのこと!

2021年3月4日
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令和2年度第3次補正予算で、中小企業向けの補助金として「事業再構築補助金」が新たに設立されました。事業構築補助金は、1社あたり補助額100万円~1億円です。この記事では、今月いよいよ公募がスタートする「事業再構築補助金」の概要をはじめとし、申請要件、補助額、対象者、申請方法などについて解説します。

事業再構築補助金の概要

事業再構築補助金とは、新型コロナウイルス感染症の影響で、需要や売り上げの回復が難しい中小企業を対象とした補助金です。新規事業分野への進出等の新分野展開、業態転換、事業・業種転換、事業再編などへの挑戦を支援することを目的としています。

事業再構築補助金の総予算は、1兆1485億円の予算案が計上されており、1社あたりには、転換にかかる費用の3分の2、100万円~最大1億円給付される予定です。なお、基金形式により、令和4年度まで公募される見込みとなっています。

なお、中小企業庁は、事業の再構築に挑戦する事業向けに「ポストコロナ・ウィズコロナ時代の経済社会の変化に対応するための企業の思い切った事業再構築を支援(中小企業等事業再構築促進事業)」と記載されたパンフレットを発行しています。

参照:中小企業庁「事業再構築補助金パンフレット」

事業再構築補助金の対象となる企業とは?

中小企業庁「事業再構築補助金パンフレット」によると、事業再構築補助金を申請するには、以下の条件を満たしている必要があります。

1、申請前の直近6ヶ月間のうち、任意の3ヶ月の合計売上高が、コロナ以前の同3ヶ月の合計売上高と比較して10%以上減少している中小企業など。

2、経済産業省が示す「事業再構築指針」に従いながら、事業計画を認定経営革新等支援機関や金融機関と一体となって事業再構築に取り組む中小企業など。

3、補助事業終了後3~5年で付加価値額の年率平均3.0%(一部5.0%)以上増加、又は従業員一人当たり付加価値額の年率平均3.0%(一部5.0%)以上増加を達成している中小企業など。

つまり要約すると、①コロナ前と比較すると売上高が減少し、②経済産業省が示す「事業再構築指針」に沿った事業計画を認定支援機関等と策定し、③ある一定以上の生産性向上目標を目指した事業計画である中小企業などが申請することができます。

なお、事業再構築補助金は中小企業が対象とされていますが、小規模事業者や個人事業主、フリーランスも対象に含まれています。

中小企業基本法による中小企業の定義

事業再構築補助金の対象となる中小企業の範囲は、中小企業基本法で定められている定義と同じで以下の通りです。

【製造業その他】
資本金の額、もしくは出資の総額が3億円以下の会社、もしくは常時使用する従業員の数が300人以下の会社及び個人

【卸売業】
資本金の額、もしくは出資の総額が1億円以下の会社、もしくは常時使用する従業員の数が100人以下の会社及び個人

【小売業】
資本金の額、もしくは出資の総額が5千万円以下の会社、もしくは常時使用する従業員の数が50人以下の会社及び個人

【サービス業】
資本金の額、もしくは出資の総額が5千万円以下の会社、もしくは常時使用する従業員の数が100人以下の会社及び個人

認定支援機関とは?

認定支援機関は、正式名「経営革新等支援機関」と呼ばれる、経済産業省・財務局が国策として認定した機関で、中小企業や小規模事業者の経営力を強化する目的持っています。認定されている機関には、税理士や弁護士などの士業関連の個人・企業法人、金融機関などの組織団体があります。事業再構築補助金の申請をするためには、認定支援機関と認められている団体と一体になって事業再構築に取り組むことが求められています。

付加価値額/1人当たり付加価値額とは?

事業再構築補助金を申請に必要な3つ目の条件にある「付加価値額」「1人当たり付加価値額」とはどのような意味でしょうか?中小企業等経営強化法第2条第6項にて経済産業省が制度化した「経営革新計画」では、「付加価値額」「1人当たり付加価値額」を以下のように定義しています。

・付加価値額:「付加価値額=営業利益+人件費+減価償却費」
・1人当たりの付加価値額:「1人当たりの付加価値額=付加価値額/従業員数」

事業再構築補助金の補助額と補助率について

事業再構築補助金の補助額と補助率は、事業の規模などに応じて4つのパターンで分類されています。

それは
・中小企業(通常枠)
・中小企業(卒業枠)
・中堅企業(通常枠)
・中堅企業(グローバルV字回復枠)

では、それぞれの補助金額と補助率をみていきましょう。

中小企業(通常枠)

補助金額:100万円以上~6千万円以下
補助率:2/3

中小企業(卒業枠)

補助金額:6千万以上~1億円以下
補助率:2/3

中小企業(卒業枠)は、400社限定の特別枠です。計画期間内に組織再編・新規設備投資、グローバル展開のいずれかで資本金や従業員を増やして、中小企業から中堅企業、もしくは大企業へ成長する事業者向けの支援となっています。

中堅企業(通常枠)

補助金額:100万円以上~8千万円以下
補助率:1/2(4千万円超は1/3)

中堅企業(グローバルV字回復枠)

補助金額:8千万円以上~1億円以下
補助率:1/2

中堅企業(グローバルV字回復枠)は、100社限定の特別枠です。以下の3つの条件をすべてに該当していなければいけません。

条件①直前6ヶ月間のうち、売上高の低い3ヶ月の合計売上高が、コロナ以前の3ヶ月の合計売上高と比較すると15%以上減少していること。
条件②事業終了後3~5年で、付加価値額、もしくは従業員1人当たり付加価値額の年率5.0%以上増加を達成していること。
条件③グローバル展開を果たす事業であること。

事業再構築の具体的な例について

冒頭でも触れましたが、事業再構築とは、コロナ感染症拡大の影響による事業の変化に対応して、新分野展開、業態転換、事業・業種転換、事業再編などをすることです。つまり、新市場の開拓、新規事業の立ち上げ、コロナ渦に対応した製品やサービスへの変革などが事業再構築補助金の対象となります。

令和2年12月9日に開かれた「第1回中堅企業・中小企業・小規模事業者の活力向上のための関係省庁連絡会議 議事次第」では、事業再構築の具体事例が記載されています。

【製造業】
・産業機械向けの金属部品を製造している事業者が、人工呼吸器向けの特殊部品の製造に着手、新たに工作機械を導入。
・光学技術を用いてディスプレイなどを製造している事業者が、接触感染防止のため、タッチレスパネルを開発。医療現場や、介護施設、公共空間の設備等向けにサービスを展開。

【飲食業】
・売上が激減した飲食店が客席や厨房等の設備を縮小して経費を節減。その一方で、オンライン上で注文を受付できるサービスを導入。宅配や持ち帰りにも対応。
・飲食店が、観光客の三密回避のため、来客データの収集と分析をし、来店予測、混雑予報AIを開発。飲食店をはじめ様々な業種にサービスを展開。

【小売業】
小売店が店舗への来客数減少に伴い、売上が激減したことを契機に店舗を縮小、ネット販売事業やサブスクリプションサービス事業に業態を転換。

【金属加工業】
金属表面処理技術を活かし、銀の抗菌被膜を形成する抗ウイルス製剤の製造に着手、生産ラインを新規に立ち上げて主力事業化。

【宿泊業】
宿泊客数が激減し、ホテルの稼働率が低下している中、テレワークの拡大を受けて、客室をテレワークルームやコワーキングスペースに改造し不動産賃貸業に業種転換。

参照:首相官邸 政策会議「第1回中堅企業・中小企業・小規模事業者の活力向上のための関係省庁連絡会議 議事次第」

参照:資料2:「中堅企業・中小企業の現状・課題・経済対策及び令和3年度概算要求」

事業再構築補助金の対象となる経費とは?

事業再構築補助金の対象となる経費には、以下のものが該当します。
・建物費
建物や店舗の設置に係った費用など

・建物改修費
建物や店舗の改修に係った費用など

・設備費
機械設備などに係った費用

・システム購入費
ソフトウェアなどシステムに係った費用

・外注費
加工や設計など外注に係った費用

・研修費
教育訓練など人材育成のために係った費用

・技術導入費
知的財産権導入のために係った費用

・広告宣伝費/販売促進費等
広告作成や媒体掲載など広告や販売促進のために係った費用

また、令和3年1月28日に公開された「令和2年度中小企業等事業再構築促進事業に係る事務局募集要領」によると、補助対象経費の例が記載されています。それには、建物撤去費、設備等撤去費、建物改修・リフォーム費、建物費、機器・設備費、システム購入費、リース費、外注費、原材料費、研修費、専門家経費、技術導入費、知的財産権等関連経費、運搬費、クラウドサービス利用費、広告宣伝費・販売促進費が例として挙げられています。

参照:経済産業省 中小企業庁「令和2年度中小企業等事業再構築促進事業に係る事務局募集要領」

事業再構築補助金の公募開始について

令和3年1月28日、梶山経産相は参議院予算委員会で、事業再構築補助金の補正予算の成立後、3月に申請受付を開始することを目指していると言及しました。事業再構築補助金のスケジュールはまだ発表されていませんが、事業再構築補助金の公募が開始から補助金支給までは、以下のような流れになると思われます。

ステップ1:事業再構築補助金の申請受付開始
事業再構築補助金は、「事業計画書」が重要となります。今から事業計画書の作成に取り組むことができるでしょう。その他にも、以下の書類を準備しておくことができるかもしれません。
・決算書
過去2期分の決算書

・取り組む事業のコンセプト
取り組む事業の対象ターゲット、提供する製品やサービスなど

・会社の強み
会社の歴史や実績など

・取り組み事業の経費
新たに取り組む事業にかかる経費の内容や金額など

・売上/利益の見込み
「単価×販売数の見通し」で求めた具体的な売上や利益の金額

ステップ2:事業再構築補助金の審査
現時点では、審査項目は発表されていません。

ステップ3:採択結果発表
現時点では、採択率は不明ですが、採択者数は55,000社と公表されています。ですから、1社あたり2,000万円程度となります。なお、補助金の採択率は、公募要件、公募期間、予算残額などから決まりますが、現時点ではまだ詳しい情報は発表されていません。

ちなみに過去の補助金の事例では、初回申請s時採択率は70~80%程度でした。

ステップ4:交付決定

ステップ5:補助対象期間

ステップ6:実績報告

ステップ7:補助金支給
補助金支給までの流れを見ての通り、補助金は原則後払いとなります。ですから、経費を支出するための資金繰りについて検討する必要があります。

なお、公募回数は何回あるのか現時点では分かりませんが、基金形式で行われるようです。基金形式の場合は、複数年にわたって公募が行われると思われます。

事業再構築補助金の申請方法

経済産業省が公表している事業概要には、「電子申請のみ受付けします」と記載されています。そのため、「Gビズ」による申請になると思われます。

「Gビズ」とは?

「Gビズ」とは、国が運営する電子申請システムのことです。各種補助金申請を、従来の書面や郵送申請ではなく、インターネット上で申請することができます。ID取得までに2~3週間前後要するため、今からGビズを取得し、準備しておくよう勧めています。まだ取得していない方は、すぐ準備しましょう。

参照:gBizID「gBizIDへようこそ」

今準備できる3つのこと

今月、事業再構築補助金の公募がスタートします。受付はまだ始まっていませんが、発表と同時に申請ができるよう今から準備をしておきましょう。先述した点と重なる部分もありますが、今準備できることは主に3つ、

1、電子申請システム「Gビズ」の準備
2、事業計画の策定準備
3、認定経営革新等支援機関への相談  です。

1、電子申請システム「Gビズ」の準備

ID取得には、2~3週間かかります。今からID取得をしておくなら、公募がスタートしたときにスムーズに申請できるでしょう。

2、事業計画の策定準備

事業計画の策定にも時間がかかります。自社の強みや新事業のコンセプトなどさまざま情報が必要です。まだ事業計画の策定準備をしていないなら、今すぐ取り掛かりましょう。

3、認定経営革新等支援機関への相談

時間に余裕をもって認定経営革新等支援機関に事業計画の相談をしましょう。早ければ早いほど念入りに準備を進めることができるでしょう。

まとめ

名称:新型コロナウイルスの感染拡大を踏まえて業態転換する中小企業に最大1億円を支援する「第1回事業再構築補助金」
公募開始時期:令和3年3月頃予定。
公募回数:令和3年度にも複数回(4回ほど)実施予定。
公募期間:第1回目の公募に関しては、1ヵ月程度の公募期間を想定。
目的:新規事業分野への進出等の新分野展開、業態転換、事業・業種転換、事業再編などへの挑戦を支援。
対象者:コロナ感染症拡大の影響を受け、事業の継続が難しくなった中小企業・中堅企業・個人事業主・フリーランスなど。
要件:①コロナ前と比較すると売上高が減少し、②経済産業省が示す「事業再構築指針」に沿った事業計画を認定支援機関等と策定し、③ある一定以上の生産性向上目標を目指した事業計画を立てた中小企業など。
補助金額:100万円~6,000万円を上限に投資額の3分の2を補助(通常枠と卒業枠に関しては上記を参照)
申請方法:電子申請(GビズID)


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