利益率とは?その意味や粗利益率との違い、特徴などを解説
事業で取引先を検討する際、相手企業の経営状況について把握することはとても大切です。では、どのように経営状況を知ることができるのでしょうか?それは「利益率」をみることによってです。この記事では、利益率とは何なのかを分かりやすく解説していきます。
利益率とは?
利益率とは、売上高に対してどのくらいの割合で利益があるかを示す指標のことです。売上高が高くて費用が低いなら利益率は大きくなります。一方、売上高が高くても費用が多いなら利益は少なくなります。また、売上高よりも費用の方が多いなら、利益ではなく、損失が増えてしまいます。なお、損益計算書に記載する利益には、売上総利益、営業利益、計上利益、税引前当期純利益、当期純利益の5つの種類があります。
利益率の計算方法
では、利益率はどのように求めることができるのでしょうか?利益率は、「利益÷売上高×100(%)=利益率(%)」という計算式で算出することができます。
粗利益率とは?
利益率と言葉が似ている「粗利益率」とは、売上高に対する売上総利益の割合のことです。売上総利益は「粗利益」とも呼ばれており、粗利益率は「売上総利益」や「粗利率」などと呼ばれています。粗利益率は売上高に占める粗利益の割合を示すため、粗利益率を見ることで売上と原価のバランスを把握することができます。そのため、収益性分析の指標として使われています。
ただし、粗利益率は、業種によって異なっています。例えば、製造業の粗利益率は約20%、飲食業の粗利益率は約50%と業種によって大きな違いがあるため、異業種で粗利益率を比較して収益性を図ることはしません。
粗利益率の計算方法
粗利益率は、「売上総利益÷売上高×100(%)=総利益率(%)」、もしくは「(売上高-売上原価)÷売上高×100(%)=総利益率(%)」という計算式で算出することができます。粗利益率を上げるためには、利幅の高い商品やサービスの販売に力を入れたり、仕入原価を少しでも安く抑えたりすることなどができるでしょう。
まとめ
利益率と粗利益率の意味や計算方法についてみてきました。利益にはいくつかの種類がありますが、利益率の求め方をしっかり理解しておくなら、相手企業の経済状況について把握することもできるようになります。
ただし、粗利益率は業種によって大きな違いがあるので、単純に比較しないようにしましょう。このように利益率は経済状況を図る指数のひとつですから、経営者や経理担当者は利益率や粗利益率の計算方法について、しっかり理解しておくようにしましょう。
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