小計・合計・総計・計・累計の違いって何?正しい使い方をマスターしよう! | 税理士コンシェルジュ

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小計・合計・総計・計・累計の違いって何?正しい使い方をマスターしよう!

2020年5月29日
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「小計」「合計」「総計」「計」「累計」・・などは、レシートや仕事などでよく口にしたり、目にしたりする言葉のひとつです。でも、いざとなると正確な意味を説明できない、という方も少なくありません。似ているようでいて意味の違うこれらの言葉には、どのような違いがあるのでしょうか?

この記事では、ビジネスマンや社会人であれば知っておきたい、これらの言葉の違いや意味と正しい使い方について解説していきます。

小計・合計・総計・計・累計の言葉の違いとは?

私たちの身近では手渡されるレシートに、またビジネスシーンでは、Excelの表や経理業務の際に、小計・合計・総計・計・累計などの言葉をよく目にします。特にビジネスシーンでは、ビジネスマンとしてそれらの意味を正しく使い分けたいものです。では、これらにはどのような意味の違いがあるのでしょうか?使い方の例もみながら、それぞれの言葉の意味や違いについて確認していきましょう。

小計とは?

小計とは、全体の中で最も小さな範囲、つまり、一部の項目を集計した数字のことです。英語では「subtotal」と言われており、日本語の「小」や英語の「sub」が示している通り、全体が合算された数字のことではありません。

ではここで、雑貨屋などの小売店を例に取り上げて考えてみましょう。このお店では、売上高の計算を1日ごと、1週間ごと、1ヵ月ごとと順番にまとめて計算する方法をとりいれていると仮定します。その場合、1日ごとの売上の集計が小計となります。なぜなら、1日ごとの売上が基本の単位となるからです。したがって、1日ごとの集計をすべてまとめた数字が、全体の売上である1ヵ月ごとの集計となります。

合計とは?

合計とは、小計同士を合算した数字、もしくは小計と何かを合算した数字のことを言います。しかし、小計や統計と同時に使われるときは、意味が限定されることがあります。前述の例であれば、1日ごとの集計を合計した1週間分の売上高が合計になります。

また、身近な例として、店舗で手渡されるレシートがあります。次のようなレシートであれば、前述の小計と合計のイメージがしやすいでしょう。

パン   ¥200
コーヒー ¥300
小計   ¥500
外税8%  ¥40
合計   ¥540

この場合は、パンとコーヒーなどの品物の金額を「小計」として合算し、それに対して課せられる消費税をプラスした金額を「合計」金額として記載してあります。

総計とは?

プライベートで受け取るレシートであれば、小計と合計のみの項目だけで十分かもしれませんが、ビジネスシーンにおいては小計と合計のみでは不足してしまうケースがあります。例えば、ビジネスの取引で欠かすことができない請求書や領収書などの書類には、「小計」と「合計」に加えて、合計よりもさらに大きな括りとなる「総計(総合計)」を使うことがあります。

特に詳細な売上集計や分析が必要なときに、総計が使われています。総計は英語で「grandtotal」と呼ばれています。日本語の「総」また英語の「grand」という言葉からも、すべての合計を表すことが分かります。

計とは?

では、計はどのように使うことができるでしょうか?そもそも「計」とは、何かの合算を示す言葉です。そのため、上記で述べた小計、合計、総計のいずれの意味にもなることができます。そのため、計が使われているときは、使われている書類や表などの全体や数字をみて判断しなければいけません。つまり、「計」と記載するだけでは、数字の定義の意味が曖昧になる可能性があり、正確な意味を伝えることができないことがあるということです。

合算するのが1ヵ所しかないシンプルな書類や表であれば、計と記載しても特に問題はないでしょう。しかし、計算箇所の多い書類や表、フォーマルな会計書類を作成する場合には、計では正確な意味を伝えることができずに曖昧になってしまう可能性があります。計を使う場合は、対象となる期間や内容を具体的に記載することで、数字の意味を分かりやすく伝えることができます。

具体的には、「上半期計」とか「下半期計」「1月~3月計」などで使うことができるでしょう。逆を言えば、計は任意の項目を作りやすい言葉といえます。ですから、小計や合計、総計などとは異なる側面から集計したいときなど、工夫して使うことができるでしょう。特に詳細が記載されている売上報告書や多角的な分野から分析したい資料などには、「○○計」を上手に取り入れることで、さらに分かりやすい資料や表の作成につながることでしょう。

累計とは?

累計は合計によく似た形で使用される言葉ですが、累計にはどのような意味があるのでしょうか?累計は、上記で述べた小計や合計、総計とは性質が異なっています。累計とは、その時点での合計と小計の「和」になるものです。累計という文字が示す通り、「累」という漢字は、「かさねる」という意味を持ちます。したがって、累計とは、1つ1つの単位が足されていくこと、積み重ねてきた数字、これまでの累積といった意味合いをもっています。

例えば、今年の売上のコートをトータルした数字を出したい場合は、「今年度の売上合計」もしくは「今年度の売上累計」のどちらでも使うことが出てきます。意味は同じなので、トータルした数字も当然同じになりますが、ニュアンスの受け止め方に若干違いが出てきます。売上合計のほうは、単純に「各月の合算」という意味があるのに対し、売上累計のほうは「1月+2月+3月・・と積み重ねた結果」というニュアンスを受けます。

そのため、ビジネスシーンでは、中間報告や進捗状況など途中経過の数字を共有するときには、「累計」を使用するのが一般的となっています。そうすることで、現時点での積み重ねた結果でこのような数字がでている、という意味を与えやすくなります。その結果、目標額との差額もつかみやすくなり、現時点での状況を把握しやすくなるでしょう。

また、累計という言葉は、プロモーションのシーンでもよく使われている言葉です。おそらく多くの方が「YouTube累計150万超えの再生回数」とか「1ヶ月で累計100万枚突破」などのフレーズを見聞きしたことがあることでしょう。このようなフレーズは、サービスや商品が人気でベストセラーだという印象を与えやすくなり、今後もその累計数が伸びていくポジティブなイメージを与えます。

ですから、サービスや商品を提供する際には、合計と累計のニュアンスの違いを意識しながら上手に使い分けることができるでしょう。

小計・合計・総計・計・累計を上手に使い分けていこう!

ここまでで小計・合計・総計・計・累計の簡単な例を通して、言葉や意味の違いを知ることができました。ビジネスシーンで書類や表などを作成する際、数字を2段階の大きさで合算や集計をする場合は、「集計→合計」、数字を3段階の大きさで合算や集計をする場合は、単位の小さいほうから「小計→ 合計→総計(総合計)」として使い分けていきましょう。

そして、複雑な資料やフォーマルな書類を作成する際には、「○○計」をいう項目を上手に取り入れてみましょう。

まとめ

2つ以上のものをまとめるときは「小計」「合計」、合計を足していき「総計」、順を追って計算する集計を「累計」といいます。これらの言葉の違いをしっかり理解し、ビジネスシーンで条件や目的によって使い分けることができるようにしていきましょう。


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