マイナンバー制度における外国人への対応とは?雇用する際に注意したいこと! | 税理士コンシェルジュ

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マイナンバー制度における外国人への対応とは?雇用する際に注意したいこと!

2020年4月24日
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マイナンバー制度とは、日本に住民登録をしているすべての人に12桁の個人番号が付与され、さまざま行政サービスを受けることができる制度です。これは日本人はもちろんのこと、外国人も対象となっています。ですから、外国人を雇用している、また、外国人を雇用することを検討している事業主の方は、外国人のマイナンバー取扱いに関して理解しておくことはとても大切です。

この記事では、マイナンバー制度における外国人への対応について詳しく解説していきます。

マイナンバー制度とは?

「12桁の番号」で構成されているマイナンバーは、外国人を含む、日本に住民票をおいているすべての人に付与されます。このマイナンバーを通して、社会保障や税、災害対策、行政サービスなどを利用することを「マイナンバー制度」といいます。つまり、マイナンバー制度とは、「社会保障・税番号制度」のことです。外国人だとしてもマイナンバーが付与されることで、日本人と同じサービスを受けることができます。

マイナンバーを利用するシーンとは?

外国人がマイナンバーを提示するときは、次のような場面が挙げられます。

・確定申告で税の手続きをするときに税務署にマイナンバーを提示
・税や社会保険の手続きをするときに勤務先にマイナンバーを提示
・子育ての手当や医療サービス、介護保険などの手続きをするときに市町村の役場にマイナンバーを提示
・海外へお金を送ったり、受けとったりするときに銀行や郵便局へマイナンバーを提示

なお、なりすましを防止するため、マイナンバーの番号が正しいかを確認するために、マイナンバー提示に加えて、パスポート、在留カード、特別永住者証明書などの身分証明書も同時に提示する必要があります。

外国人にも付与されるマイナンバー

日本に中長期間在留する外国人は、在留カードの交付を受けます。その後、居住地を定めた日から14日以内に、居住している市区町村の役場の窓口に転居届を提出することが義務付けられています。この過程を踏むことで住民登録が行われ、中長期在留する外国人のために住民票が作成され、12桁のマイナンバーが発行されます。

12桁のマイナンバーが発行された外国人は、日本人同様、国籍に左右されることなく、マイナンバーを通して受けられるサービスを受けることが可能となります。なお、中長期とは、日本国内に3ヶ月以上(90日以上)滞在する外国人が対象となります。90日以内の滞在者にはマイナンバーは付与されません。

帰国や再入国する場合は?

外国人が自国に帰国したとしても、マイナンバーの番号は生涯変わりません。日本に中長期滞在する外国人が、日本へ再入国の許可を得ずに出国する場合は、「在留カード」と一緒に「通知カード(もしくは個人番号カード)」を返却する必要があります。そして、返却と同時に、マイナンバーが記載されたカードが発行されます。

将来、日本に再入国し、再び中長期滞在することになったときには、そのカードを提示することで同じマイナンバーが交付され、マイナンバーによるサービスを受けることが可能となります。

マイナンバーが付与されない外国人の雇用は禁止されている!

法律上、マイナンバーが発行されていない外国人を雇用することは禁止されています。なぜなら、外国人を労働者として雇用する際には、採用面接時に在留カードを確認することが義務付けられているからです。先述したように、在留カードを持っている人は日本国内に住民票が置かれているので、マイナンバーを必ず持っています。つまり、マイナンバーが発行されていない外国人は、在留カードを持っていない確率が高いということになります。

また、マイナンバーが付与されているとしても、正社員として雇用することが法律で禁じられている在留外国人もいますので、雇用主は採用する際に注意が必要です。なお、法律上、正社員として雇用することができない在留資格とは「留学」「家族滞在」「文化活動」「就学」「研修」に該当する外国人です。

これらに該当する在留資格の外国人は、正社員としては働くことはできませんが、一定の条件のもとでアルバイトとして働くことは可能です。その際には、管轄の入国管理局で「資格外活動許可」を受ける必要があります。そして、雇用側は、外国人をアルバイトをして雇用する場合は、マイナンバーを提出してもらいます。

このようにマイナンバー制度が外国人にも適用されることで、外国人の個人情報も管理しやすくなっています。ですから、事業者側は、外国人を労働者として雇用する際には、マイナンバーの確認を絶対に怠らないようにしましょう。

外国人を雇用する際に注意が必要な理由

中長期滞在する外国人のマイナンバーと基礎年金番号は、情報システムによって紐付けられています。外国品が在留期間の更新や永住権、帰化申請をする場合、各種税金や社会保険料などの納税の義務を果たしていることが条件のひとつとなっています。納付状況はマイナンバーを活用してすぐに確認することが可能です。

もし各種税金や社会保険料などに未納がある場合は、審査においで義務を果たしていない、とみなされマイナスとなる可能性が高くなります。また、マイナンバーによって所得も明らかになるため、不正にアルバイトなども当局が発見しやすくなっています。

年々、外国人の就労に関して、しっかりした対応が行われるようになっています。そして、今後ますます正しい対応が行われることでしょう。それにより目的外の在留や不法滞在など、外国人労働者だけでなく、事業者側も守ることにつながります。ですから、雇用主は、マイナンバーが付与されていない外国人を雇うことがないよう注意してください。

日本人でもマイナンバーが付与されないケースがある!?

日本人であったとしても海外へ転出する場合は、各市区町村の役所で住民票を抜いて、マイナンバー通知カードもしくはマイナンバーカードを返納する必要があります。そして、役所は、返納理由などを記載して、転出者に還付するという流れになっています。

転出者が日本へ帰国し、再度住民票を作成する際には、マイナンバーの正誤を確認するために、還付されたマイナンバー通知カードもしくはマイナンバーカードが必要となります。ですから、還付されたマイナンバー通知カードもしくはマイナンバーカードは、大切に保管しておきましょう。

また、今まで一度も日本で住民票を作成したことがない日本人の場合は、帰国後に住民票を作成した時点で、はじめて12桁のマイナンバーが付与されることになります。

まとめ

外国人だとしても、3ヶ月以上中長期滞在する場合は、住民票を作成することが義務付けられています。住民登録をするとマイナンバーが付与され、マイナンバーを持つ日本人と同じサービスを受けることが可能となります。

経営者や人事採用担当者は、外国人を雇用する際には、マイナンバーを確認することは必須です。マイナンバーにより所得を正確に把握することができ、各種税金や社会保険料などの納税状況を当局が把握しやすくなります。納税義務を果たしているかどうかは、ビザの更新や永住権を申請する際の審査の判断材料にもなります。

ですから、事業者側も外国人を雇用する際には、不当な雇用をしないように注意することに加え、しっかりとした管理と監督のもと、外国人労働者に不利益な影響を与えないよう注意するようにしましょう。


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