出資金とは?融資との違いって?出資金を分かりやすく解説!
事業を立ち上げる際、必ずと言っても過言ではないほど「資金調達」という問題に直面します。その際、よく見聞きする会計用語のひとつが「出資金」です。出資金とは何のことなのでしょうか?また、出資金とよく似ている「融資」とはどのような違いがあるのでしょうか?この記事では、出資金について分かりやすく解説していきます。
出資金とは?
出資金を理解するために、まず「出資」の意味をしっかり理解しておきましょう。出資とは、投資家などが株券と引き換えに資金をサポートすることです。そして、その資金のことを「出資金」といいます。
つまり、事業を始める際に必要な金額を、提供されたお金のことを出資金といい、出資した人のことを出資者といいます。出資金は、会社を経営するうえでの資本金、もしくは資本準備金として使われます。出資金は借金ではないので、出資金を受ける企業にとっては、返済不要の安定した資金となります。
また、出資した投資家にとっては、その企業が利益を得たときは配当金を得る権利や、株主総会で軽々に参加する権利を得るなどのメリットがあります。ただし、株式市場で株式を購入した場合は、そのお金は株式会社に直接入るのではなく株を売った人に入るため、出資金とはみなされません。
融資との違いとは?
融資とは、銀行などの金融機関が企業に対してお金を貸すことです。企業にとっては、融資は借金であり、利子を上乗せして返済する必要があります。企業のスタートアップ時期は、事業が安定していないため、金融機関で融資を受けるのは容易でないこともあります。
出資を受けるメリット
①返済義務がない
出資は株式の購入と引き換えのため、出資金の返済義務はありません。万が一倒産に追い込まれた場合でも、負債を抱えることはありません。
②経営サポートを受けられる
企業の成長は、株価の変動に直接影響を与えます。したがって、出資した投資家たちは、企業が成長できるようサポートします。
出資を受けるデメリット
①第三者が経営の権利を持つ
出資した投資家たちは、株価の比率に応じた配当金を得る権利のほか、株主総会での投票する権利も持っています。高比率で出資を受けているなら、実質的には第三者が経営していると言えます。
②業績がアップするとコストも増える
配当金は、業績がアップすれば、それに伴い配当金の額もアップします。つまり、業績がアップすると、株主に支払う配当金が高くなるためコストが大きくなります。
まとめ
出資金は、会社の資本金や資本準備金として使用することができる、返済義務のないお金のことです。ただし、お金を出資してくれた株主が経営の権利を持ち、事業で得た利益は配当金として支払わなければいけません。
一方、融資は、借金を負うことになりますが、自由に経営することができます。どちらもメリットとデメリットがありますので、経営者は将来を見据えた資金調達をする必要があると言えます。
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