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請求書と納品書の違いとは?相違点や納品書の3つの役割と作成ポイント

2020年5月12日
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事業をする上で「納品書」と「請求書」はよく見聞きする重要な書類です。では、みなさんは納品書と請求書の詳しい違いや役割をご存知ですか?今回は、取引の進行をする上で欠かすことができない納品書と請求書の違いについて詳しく解説していきます。

納品書とは?

納品書は、納品物と一緒に同封されている書類で、商品やサービスの内容、納付した日付などが記載されています。納品書の作成は法律で義務付けられているわけではありませんが、税務や経理上、重要な書類として扱われています。納品書を送付するなら、取引先に安心感や信用を与えるなどのメリットもあります。

納品書の3つの役割

役割①取引先への安心感を与える

まず納品書には、取引先に安心感を与える役割があることが挙げられます。もし納品書を同封しないで、商品やサービスだけを送付した場合、相手は注文したものがすべて届いたのか不安になることでしょう。しかし、納品書が同封されていれば、取引の内容や個数を確認することができ、「注文したものがすべて届いた」という安心感を得ることができます。

役割②契約内容や納品物を確認する

納品書は、記載事項を一目見るだけで、受注した商品を正確に把握することができます。受け取る側はもちろん、商品を送る側にとっても商品を送る際に確認することができます。つまり、双方で確認することができるため、発注ミスなどのトラブル回避にもつながります。

役割③スムーズな取引になる

納品書があれば、取引先同士で商品やサービスの確認がしやすくなります。したがって、スムーズな取引が可能となります。もし納品書がなければ確認作業の効率が低下し、電話やメールなどでの確認作業が増えてしまうでしょう。

また、納品書の作成は義務付けられていませんが、「事業年度の確定申告の提出期限の翌日から7年間保存しなければならない「取引証憑書類の保管期間」というものがあります。ですから、納品書を発行したり、受け取ったりした場合は、大切に保管しておくようにしましょう。

納品書作成の3つのポイント

納品書の発行は義務付けられていないため、正式な様式も決まっていません。つまり、納品物やサービスの確認ができる内容であれば、どのようなフォーマットでも特に問題はありません。しかし、これから起業を使用としている方や作成方法は分からないという方もいることでしょう。ここでは納品書を作成する際に注意すべき3つのポイントをご紹介します。

ポイント①毎回同じフォーマットで作成すること

まずはじめに納品書のフォーマットを作成します。取引をするたびに納品書のフォーマットが違うと、取引先は困惑してしまいますし、確認しにくい納品書は作業の効率を低下させます。ですから、企業全体で納品書の書式を統一させるようにしましょう。

ポイント②取引先から形式を指定されたら柔軟に対応すること

社内の規定通りに納品書を作成しても、取引先から納品書の形式を指定されるというケースもあります。そのようなときは、指定された形式で納品書を作成するよう柔軟な対応を心がけましょう。

ポイント③見積書と納品書の内容が合っているかどうか確認すること

納品書の金額は、通常、見積書で決定された内容と金額を記入することになっています。ですから、納品書を作成する際には、見積書と合致しているか事前に確認することはとても大切です。もし納品書に記入していた内容が間違っているなら、信用を失ってしまうことになりかねません。

納品書発行後、請求書を発行するタイミングはいつ?

請求書の発行も、ビジネス上の取引をする上で欠かすことができない重要な書類のひとつです。請求書発行を会計業務の一環としてこなしている方もいるかもしれませんが、取引相手にしっかり入金してもらえるような配慮が示された請求書を作成する必要があります。

では、請求書はどのタイミングで発行すればよいでしょうか?請求書を発行するタイミングは、特に決まっていません。そのため、取引相手と自社の間で自由に決めることが可能です。多くの企業では、契約が決まったとき、納品前、納品後、商品を納品したときに納品書と請求書を同時に発行するなど取引相手と自社に最も適したタイミングで請求書を発行しています。

納品書と請求書の相違点とは?

納品書の役割をひと言でまとめるなら「取引相手に安心感を与えるため」です。一方、請求書の役割は「取引相手に入金をしてもらうため」ことが目的ですので、両者の役割は全く異なっています。つまり、請求書に関しては、取引相手に「入金」してもらえるような内容にしなければいけません。では、納品書と請求書に記入すべき項目についてみてみましょう。

納品書に記入すべき基本項目

納品書は基本的に、「納品書作成者の氏名」「企業名」「取引年月日」「取引内容」「取引金額」「宛先」などの項目を記入していれば、納品書が持つ役割を果たすことができます。

請求書に記入すべき基本項目

請求書は納品書とは違い、取引先に入金を促す内容にしなければいけません。そのため、納品書よりも記入すべき項目があります。具体的には、「請求書作成者の氏名」「企業名」「取引年月日」「取引内容」「取引金額(税込)」「取引先の氏名もしくは名称」「請求相手の宛名」「請求書番号」「請求書発行日」「請求書の会社名・電話番号・住所・捺印」「合計請求額」「商品・サービス名(数量・単価・小計・消費税など)」「合計金額・振込手数料」「振込先」「支払期限」などの項目を記入します。

なお、請求書を作成する際には、納品書作成同様、請求書のフォーマットを取引相手に確認することが大切です。取引相手に合わせてたフォーマットで請求書を発行しましょう。また、取引相手の締日や支払日に合わせた請求書発行日にします。事前に確認しておきましょう。請求書の場合は、手渡し、郵送、電子メールなど送付方法にも注意が必要です。取引相手に事前に確認し、相手の要望に合わせた送付方法で送付するようにしましょう。

納品書兼請求書とは?

納品書と請求書の両方を兼ねる「納品書兼請求書」という書類もあります。この書類は、納品書と請求書をわざわざ分ける必要がない場合、1つの様式にまとめることが可能です。納品書発行後、請求書の発行や送付の手間やコストの削減できるので、単発の取引などの場合は納品書兼請求書を発行することができるでしょう。

では、日付はどのように記載すればよいのでしょうか?基本的には、納品日と請求書の作成日の両方を記載する必要があります。納品書と請求書を1枚にまとめて作成する場合、請求書としての機能を果たしたい場合は、請求書の作成で求められている基本的な項目は省略せずに記入しなければいけません。

まとめ

納品書も請求書も、それぞれ異なる役割をもつ重要な書類です。どちらもビジネス上の取引をする上で欠かすことができないものです。取引相手とスムーズな取引をするためには、経営者をはじめとし、経理や財務担当者が納品書や請求書が持つ意味や作成ポイントなどを正しく理解していることにかかっています。

これら重要な書類をあるべき用途に使用することができれば、会社の信頼度を高めることにもつながります。是非、納品書と請求書の基礎的な知識をしっかり理解しておきましょう。また、現在でも紙の納品書や請求書の需要はありますが、電子化の必要性も高まっています。業務の効率化を図るために電子化も検討することができるでしょう。


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