会社に副業がばれない方法とは?副業がばれる仕組みとその理由
働き方が見直されることで、近年、サラリーマンや会社員などの間では副業が注目されています。とはいっても、企業によっては副業を禁止しているところもまだあります。そのため、会社にバレないように副業をしている人も少なくありません。この記事では、正社員の副業がばれない方法や副業がばれる仕組みについて解説していきます。
目次
副業を禁止する理由とは?
正社員の副業は、法律上では禁止されていません。しかし、企業によっては独自の規則で副業を禁止しているところもあります。なぜ企業は副業を禁止しているのでしょうか?それには以下のような理由が考えられます。
・副業による長時間労働や過重労働が、本業に支障を与える可能性があるから。
・人材やスキルが流出する可能性があるから。
・情報漏洩する可能性があるから。
このようなリスクを回避するために、副業を禁止しています。
副業がばれる理由とは?
副業がばれる理由は、主に2つあります。それは①住民税、②先輩・後輩・同僚などの密告です。では、ひとつづつ詳しくみていきましょう。
理由その①住民税で副業がばれる
住民税は、前年度の所得を合算したものに税率をかけた金額を決定します。正社員の場合、毎月の給与から住民税を徴収しますが、副業で所得があれば、必然と納税額も高くなります。そのため、給与以外の所得がある、つまり副業をしていることがばれてしまいます。
理由その②先輩・後輩・同僚などの密告で副業がばれる
会社に副業がばれてしまう別の理由は、先輩・後輩・同僚などの密告です。普段の会話の中でうっかり話してしまったり、副業している姿をいつの間にか見られていたり・・など、副業がばれてしまう状況はいくつもあります。黙っていてくれれば問題になりませんが、上司などに密告されてしまえば副業の事実を隠すことはできないでしょう。
副業が会社にばれない方法とは?
原則、副業の収入が20万円以上ある場合は、確定申告をすることが義務付けられています。そのため、確定申告の方法によっては、副業が会社にばれてしまうことがあります。つまり、会社にばれないよう確定申告をするのです。どのようにでしょうか?
そもそも会社員などの場合、所得税や住民税を給与から徴収、つまり天引きをし、会社側が本人の代理として納税する「特別徴収」制度が適用されています。ですから、個人で直接住民税を納める方法に変更すればよいのです。
自分で住民税を納めれば、住民税の納税額が給与額に対して高くなることはないため、副業がばれる可能性は低くなります。では、どのように普通徴収へと変更すればよいのでしょうか?
まず納税者本人が税務署へ赴き、確定申告を行います。その際、「確定申告書B」の「住民税に関する事項」という項目の「給与・公的年金等に係る所得以外の所得に係る住民税の徴収方法の選択」という欄をみてください。
そこには「給与から差し引く」と「自分で納付」という選択肢がありますので、「自分で納付する」にチェックをしましょう。そうすることで副業分の住民税を自分で納付することができるため、会社に副業がばれることはありません。
一方、もしも「自分で納付する」にチェックを入れるのを忘れてしまうと、住民税の納税額が高くなってしまうので副業していることが会社にばれてしまうので注意しましょう。
なお、「自分で納付する」にチェックしたとしても、役所の人為的なミスで「特別徴収」のままになってしまう可能性もあるので、心配な方は副業を始める前、もしくは確定申告後の役所で確認されることをおすすめします。
副業を始める前に知っておくべきこと!
会社員など給与所得者の場合、会社側が年末調整をし、納税をしてくれるため、確定申告や税金のしくみについてしっかり理解していなくても問題ありません。しかし、副業をし、会社にばれたくないのであれば、確定申告など税金の手続きを自分でしなければいけません。では、副業を始める前に知っておくべき税金の基本的なことについて確認していきましょう
確定申告と年末調整の違い
確定申告とは、該当する年度の1月1日から12月31日までの1年間に得た所得から所得税を計算し、納税する手続きのことです。所得のある人すべてが確定申告の対象となっています。
ただし、会社員など給与所得者の場合は、確定申告と同じ内容のものを会社側が代わりに行ってくれます。それが「年末調整」です。そのため、本業以外の所得が無い場合は、確定申告をする必要はありません。
副業の所得
所得にはいくつかの種類があるため、副業で得た収入の所得を確認することは大切です。例えば、コンビニやレストランなどのアルバイトに支払われる給与は「給与所得」に該当するため、確定申告をすることで払いすぎた税金が戻ってくる可能性があります。
また「雑所得」の場合は、必要経費を差し引くことができます。なお、雑所得には、FX取引や仮想通貨の取引などで得た利益、アフェリエイト、クラウドソーシングなどで支払われるものが該当します。
副業の所得20万円超から確定申告が必要
副業をしていても、所得が20万円未満である場合は、所得税の確定申告は不要です。確定申告が必要になるのは、副業の所得が20万円を超える場合や、医療費控除などの控除を受ける場合です。
なお、所得とは、収入から必要経費を差し引いた金額のことです。副業の所得が20万円超しているのに確定申告をしない場合は、「無申告加算税」「延滞税」「重加算税」などのペナルティが発生しますので注意してください。
副業の所得がある場合は住民税の申告が必要
所得税の確定申告は所得が20万円未満であれば不要ですが、住民税は金額に関わらず申告が必要です。もしも申告をせず、納税をしないのであれば脱税となり、ペナルティが発生する可能性もあります。
ただし、確定申告をした場合は、所得の情報が税務署から各市区町村の役所に送られ、住民税の納税額が計算されるため、住民税の申告をする必要はありません。
副業ばばれないよう気を付けたいこと!
副業分を確定申告したり、住民税を自分で納税したりなど、会社に副業がばれないように対策をしても、普段の行動から会社に副業がばれてしまうこともあります。副業をするにあたり、気を付けるべきことについてみていきましょう。
プライベートの話は慎重にする
副業を始めるとプライベートの時間が変化します。そのため、無意識のうちに普段の会話も変わってしまうことがあります。特に副業で別途に収入があると、つい嬉しくてその旨を無意識のうちに喋ってしまうかもしれません。
ですから、副業だけでなく、プライベートの話をする際には、話す前によく考えるようにしましょう。そして、普段から「副業」や「副収入」など副業を連想させるワードを使わないように心がけましょう。
生活リズムを少しづつ変化させる
副業は、おそらく平日の就業後や週末など本業のスキマ時間を利用して行うことでしょう。もしも今まで残業をしていたり、飲み会によくいっていた場合は、副業を始めることでそれらをやめることになります。そうなると同僚は、あなたの生活リズムの変化に気づくはずです。ですから、生活リズムを急激に変えるのではなく、少しずつ調整していくようにしましょう。
副業が目撃されない場所・仕事を選ぶ
職種や場所によって、副業がばれてしまう可能性があるため、どのような仕事を副業として選ぶかはとても重要です。会社の近くはもちろん、上司や同僚が住んでいない場所を選ぶことができるでしょう。
また、ネットで副業をする場合も、サービスの内容によっては個人名を登録しなければならないものもあります。プロフィールを充実させるなら、ばれるリスクも高まることを覚えておきましょう。
お金の使い方に注意する
上司や同僚の中には、あなたのお金の使い方が以前と違うことに気づく人がいるかもしれません。今まで以上にお金を景気よく使うなら、副業を疑われるかもしれないので注意しましょう。
副業がばれるとどうなる?
どんなに気を付けていても、副業が100%ばれないという保証はありません。では、正社員の副業がばれてしまうとどうなるのでしょうか?
就業規則で副業が禁止されている場合
就業規則で副業を禁止している会社もあります。もしも副業がばれた場合は、就業規則違反となり、就業規則に定められている規定に従って処分されます。処分の程度は各会社によって異なりますが、多くの場合は厳重な注意がされる戒告や、始末書の提出などの処分が行われます。
悪質性があると判断された場合は、懲戒解雇となる可能性もあります。このような処分を受けなくても、副業がばれることで、会社に居づらくなるかもしれません。
就業規則で副業が解禁されている場合
就業規則で副業が解禁されている場合は、細かいルールが定められているはずです。副業をする前に、人事や上司に相談する旨を規定している規則もあります。ですから、まずは就業規則を確認してみましょう。
どうしても副業したい場合
どうしても副業をしたいばら、副業を解禁している企業に転職することを検討してみることができるかもしれません。副業がばれないかと心配する必要なく、堂々と副業することができます。
また、副業がスキルアップにつながることもあります。ですから、副業をしたい明確な理由があるなら、正社員の副業が解禁、もしくは推奨されている企業への転職を考えてみましょう。
まとめ
働き方が見直され、副業が注目されているとはいえ、副業を禁止している会社がまだ多いのも事実です。そのため、会社に内緒で副業を始めたいと考える人も少なくありません。しかし、会社が就業規則で副業を禁止してい場合は、会社や同僚に迷惑がかかるリスクがあります。
この記事では副業がばれない方法や対策についてご紹介しましたが、どうしても副業したい方は、人事や上司などに相談されることをおすすめします。
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