役員とは?社会人の常識として知っておくべき役員の基本知識 | 税理士コンシェルジュ

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役員とは?社会人の常識として知っておくべき役員の基本知識

2020年8月6日
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会社勤めをしている方であれば、「役員」という言葉をよく見聞きするのではないでしょうか?組織の中の偉い人というイメージはあっても、何をしている人なのか知らない方も少なくありません。

この記事では、役員とは誰のことなのか、役員にはどんな役職があるのかなど、会社設立を検討している方はもちろん、社会人の常識として知っておくべき役員の基本知識を分かりやすく解説していきます。

役員とは?

会社法第329条1項では、「役員(取締役、会計参与及び監査役をいう。・・・及び会計監査人は、株主総会の決議によって選任する」と規定されています。つまり、会社の「役員」には、「取締役」「会計参与」「監査役」の3種類がいます。

役員等とは?

会社法第423条には、取締役、会計参与、監査役に加えて、役員等に関して「・・執行役又は会計監査人(役員等)は、・・」と定められているため、「役員等」には、「執行役」と「会計監査人」が加わります。なお、「役員」と「役員等」とは別のものです。

役員の種類と役割

では、それぞれの役員の役割についてみていきましょう。

取締役

取締役とは、会社の重要事項や業務執行、権利などの最終的な決定権利を持つ人です。代表取締役は、株主総会で選任され、任期は2年間と定められています。株式会社の場合、会社のオーナーである株主と、会社を経営する取締役を徹底して分ける「所有と経営の分離」がされています。

年に1度の株主総会で、株主が会社の基本的な方針を決定しますが、日常的な決断は、取締役が開く会議「取締役会」で決定されています。なお、取締役には、代表取締役に加え、「取締役会長」「専務取締役」「常務取締役」「平取締役」「社外取締役」「CEO」などの役職があります。

・取締役会長
取締役会長の多くは、代表取締役との経験を経て、その役職を退き、現在の代表取締役の顧問や相談役などをしています。会社の代表権は持っていません。

・専務取締役
専務取締役とは、役付きの取締役の一種です。会社全体を統括し、代表取締役をサポートする役割をしています。

・常務取締役
常務取締役とも、役付きの取締役の一種です。会社の日常業務を統括し、代表取締役をサポートする役割をしています。

・平取締役
平取締役は、役付きの取締役の一種ではありませんが、取締役会を構成するメンバーです。

・社外取締役
社外取締役とは、非常勤取締役とも言えます。会社に常駐するのではなく、取締役会など必要があるときに召集されます。

・CEO
CEOには、「最高経営責任者」という意味があります。通常、代表取締役のことを意味していますが、「取締役CEO」という肩書の場合は、「取締役」の一員となります。

会計参与

会計参与とは、会社の計算書類などを作成する役職のことです。会計参与は、中小企業の決算書の適正性を確保するために設置されます。したがって、取締役会への出席権限や、株主総会で意見を述べる権限などを持っています。

取締役同様、株主総会で選任され、2年間の任期となっています。なお、会計参与の設置は任意となっていますが、監査役がいない株式会社では、会計参与を設けることが義務付けられています。会計参与は、公認会計士、監査法人、税理士などの会計の専門的な資格を保有していることが条件となっています。

監査役

監査役とは、会社の取締役や会計参与を監査する役職のことです。株主総会で選任され、任期期間は4年と定められています。監査役は、取締役や会計参与の日常的な活動が、法に適しているか否かをチェックする役割を担っています。

もし役員に違法な活動がある場合は、善管注意義務違反として裁判所に訴えて法的な責任を追及したり、違法行為の差し止め請求したりなどの義務があります。また、監査役は、取締役会への出席権限や、株主総会に対して取締役らの違法行為を報告する義務もあります。

執行役

執行役とは、委員会等設置会社において、業務を執行する役職のことです。取締役会で1~2人以上が選任され、任期は1年と定められています。執行役は「役員」ではなく「役員等」に定義されていますが、委員会等設置会社では、役員のような機能をはたしています。

会計監査人

会計監査人とは、会社の会計監査を担当する個人や法人のことです。執行役同様、「役員」ではなく「役員等」に定義されています。会計監査人は、定款の定めによって任意となっていますが、大会社、指名委員会等設置会社、監査等委員会等設置会社などは、会計監査人を設置することが義務付けられています。

社長と代表取締役の違いとは?

「社長と代表取締役は同じなのでは?」と思われている方が多くいますが、実は社長と代表取締役は異なるものです。双方には、次のような違いがあります。

・社長
定義:各企業内での肩書(役職名)
法令上での立場:会社法上の役員ではない
権限:法的な権限はない

・代表取締役
定義:取締役の代表
法定上での立場:会社法第329条に該当する役員
権限:会社の重要事項の最終意思決定権を持つ

まとめ

会社法で定められている「役員」とは、「取締役」「執行役」「監査役」のことです。会社を経営していく上で欠かせない、重要事項の決定に関わる権限や責任を負っています。これら役員は、株主総会で任命され、任期期間も定められています。

一方、「執行役」と「会計監査人」は、会社法では「役員等」に定義されており、「役員」とは異なります。役員と定義される人たちは、従業員とは法的な立場や責任が異なります。

会社設立を検討している方は、会社法では役員を選出することが決められていることを念頭にいれておきましょう。また、社会人であれば、役員がどのような人なのか、社会人の常識として理解しておきましょう。


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