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【2020年版】確定申告で必要な書類

2020年2月12日
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確定申告必要書類

今年も確定申告のシーズンが近づいてきました。何度行っていても、1年に1度しかしないので、必要書類や手順などが曖昧になってしまう方も少なくありません。また、今回初めて確定申告をする方もいることでしょう。
この記事では、確定申告に必要な書類について詳しく解説していきます。

確定申告が必要な人とは?

確定申告を行う必要がある人は、どんな人なのでしょうか?
確定申告を行う必要がある人とは、年間の所得金額から所得控除がくを差し引いても金額がプラスになる人です。ただし、給与等を1ヶ所から受けている会社員等は、会社側が年末調整というかたちで確定申告を従業員の代わりに行ってくれるので該当しません。

しかし、年間の給与収入が2,000万円を超える人は、確定申告をしなければいけません。また、給与所得や退職所得以外の所得があって、その金額が20万円超えしている場合も確定申告をすることが必要です。

つまり、給与を1ヶ所から受けてる方でも年間2,000万円超えの収入がある人や、給与所得以外から20万円超えの所得がある人は、確定申告を行わなければいけません。

確定申告で必要な書類について

確定申告を行う方すべてが必要となる一般的なものには、次のようなものが挙げられます。

1、本人確認書類
確定申告をする際、申告をする方が本人かどうかを証明できる書類を掲示する必要があります。本人確認書類としてマイナンバーカードを用意することができます。もしマイナンバーカードがない場合は、マイナンバーを確認できる書類と、身元を確認できる書類が必要となります。

番号を確認する書類には、マイナンバーが記載されている通知カード、もしくは住民票のどちらかを準備できるでしょう。身元確認書類は、運転免許証や公的医療保険の被保険者、パスポート、身体障害者手帳、在留カードなどが代表的なものとして挙げられます。

2、印鑑
確定申告では、シャチハタではなく、朱肉の印鑑を使います。また、口座振替の申し込みをする場合は、銀行の届印も必要になります。

3、確定申告書
収入や所得の金額、税額などが記載された確定申告書には、「確定申告書A」と「確定申告書B」の2種類あります。

(確定申告書A)
確定申告書Aは、主にサラリーマンや年金所得のある人を対象としています。給与所得、配当所得、一時所得、雑所得の4種類の所得を申告する場合に用います。また、前年度の所得税額が15万円以上あり、その年の所得税の一部を事前に納税する予定納税の方も、使用することができます。

(確定申告書B)
確定申告書Bは、主に個人事業者や分離課税対象の所得がある人を対象とした申告書ですが、所得の種類に関係なく、基本誰でも使用できる申告書です。

申告書Bを利用する方の中で、土地や建物などの譲渡所得がある人、株式などの譲渡所得がある人、申告分離課税の上場株式等の配当所得金がある人、山林所得がある人、退職所得がある人などは、「第三表(分離課税用)」という申告書を一緒に添付することが求められています。

また、申告書Bを利用する方の中で、所得金額が赤字の人、所得金額から雑損控除額、もしくは繰越損失額を控除すると赤字になる人などは、「第四表(損失申告用)を添付する必要があります。

4、口座番号が確認できるもの
所得税を口座番号で納付したり、還付金を口座振り込みで受け取ったりする際に必要となります。

5、所得を確認できる書類
申告書に収入や所得を記載する際、それら明らかにできるための書類を掲示しなければいけません。所得の区分に応じて、準備する書類は次のようになっています。

・給与、報酬、賃金、年金などを確認する書類:源泉徴収票(原本)、支払調書(原本)
・事業所得、不動産所得を確認する書類:青色申告決算書
・配当、一時、雑所得を確認する書類:その所得の内容を証明できる書類
・株の取引きを確認する書類:年間取引計算書
・土地や建物の譲渡を確認する書類:譲渡時の売買契約書、購入した際の契約書、仲介手数料や印紙代の領収書など

6、控除を受けるための証明書類
所得税には、様々な控除の種類が存在しています。「医療費控除」「生命保険料控除」「住宅ローン控除」「地震保険控除」などが代表的なものとして挙げられます。控除を申請すれば、納める税金の金額を低くすることにつながります。ただし、控除を受けるためには、控除の対象者であることを証明するための書類を提出しなければいけません。

たとえば医療費控除は、医療費が年間10万円を超えた人が該当します。それを証明するために、医療費の明細書や交通費の明細書などの提出が必要です。

住宅ローン控除を初めて(2年目以降は年末調整で申請できる)受ける場合は、住宅借入金等特別控除額の計算明細書、住民票の写し、売買契約書の写し、登記事項証明書の原本、ローンを組んでいる金融機関が発行する住宅ローンの残高証書などの書類を準備する必要があります。

個人事業主の確定申告で必要になる書類について

個人事業主として事業している方の場合、青色申告と白色申告のどちらかの用紙で確定申告をします。

(青色申告)
青色申告は、細かく帳簿と付けることが求められているので簿記をある程度把握していないと難しいですが、最大65万円まで特別控除を受けらるなどの利点がある申告方法です。
青色申告をする場合は、確定申告書B、青色申告決算書、確定申告書に添付する各種控除に必要な書類(控除を受ける場合)、源泉徴収票(給与取得があった場合)などの書類が必要となります。

(白色申告)
白色申告は青色申告のように帳簿を付けることは求められていませんが、その分控除を受けることはできません。

白色申告をする場合は、確定申告書B、収支内訳書(収支の合計金額とその内訳を記載されている2枚綴りの書類)、確定申告書に添付する各種控除に必要な書類(控除を受ける場合)、源泉徴収票(給与取得があった場合)などの書類が必要となります。

会社員の確定申告で必要になる書類について

会社員の場合、雇用主である会社側が毎月の給与から源泉徴収しているので、年末調整を通して計算金額の過不足が調整されています。そのため、個人で確定申告をする必要はありません。しかし、年末調整に対応していないものが発生した場合は、個人で確定申告をする必要があります。その際に必要となる書類は、確定申告書Aと源泉徴収票です。

年末調整に対応していな代表的なものには、次のようなものが挙げられます。

(住宅ローン控除を受ける場合)
会社員の方で初年度の住宅ローン控除を受けたい場合は、確定申告が必要となります。(2年目以降は年末調整での手続きが可能)初年度の住宅ローン控除をする際には、上記でも少し触れましたが、次の書類を準備しなければいけません。

・住宅借入金等特別控除額の計算明細書(税務署や国税庁のホームページからダウンロードが可能)
・ローンを組んでいる金融機関からの借入金残高証明書(住宅ローン初年度は、翌年1月下旬頃に書類が金融機関から送られてくる)
・住民票の写し(市町村役場から入手)
・売買契約書の写し(不動産会社と契約した書類のコピー)
・登記事項証明書の原本(法務局から入手)

(医療控除を受ける場合)
医療控除は、医療費を年間で10万円以上(年間総所得金額等が200万円未満の人はその5%分)を支払った場合、控除申請をすることで納めた税金の一部が還付されます。会社員だとしても、医療費控除を受ける場合は、確定申告が必要となります。

確定申告には、「医療費控除の明細書」が必要です。この書類は、確定申告書とともに配布されていますし、国税庁のホームページからダウンロードして印刷したものを用いることも可能です。

(ふるさと納税をした場合)
ふるさと納税とは、サポートしたいと思った自治体に寄附を行うと、「寄付金控除」という税金控除が受けられます。税金控除を受けるためには、一定の条件を満たしている必要がありますが、たとえ会社員だとしても寄附金控除を受けるために確定申告の手続きをしなければいけません。

確定申告には、「寄附金受領証明書」と呼ばれる書類が必要となります。寄附年月日、寄附先(自治体)の住所と名称、寄附額などの基本情報を記載します。

(災害や盗難等の被害を受けた場合)
台風や火災などの災害や、空き巣などの窃盗・盗難、横領などの被害を受けた場合、確定申告をすると、被害の内容と被害を受けた方の所得状況によって金額は変わりますが、所得税が軽減されます。

雑損控除の場合は、「災害等に関連したやむを得ない支出の金額」についての領収書や証明書などを添付する必要があります。災害減免をする場合は、損害金額明細などの書類が必要となります。

(地震の被害を受けた場合)
地震保険控除は、地震保険だけが対象となっています。地震保険控除を受けるためには、「給与所得者の保険料控除申請書兼配偶者特別控除申請書」と、「地震保険料控除証明書」の2種類の書類が必要となります。会社の年末調整で処理することも可能です。

(2ヵ所以上から給与を受けている場合)
副業などで複数の勤務先から給与を得ている場合は、確定申告が必要です。その際必要になる書類は、源泉徴収票(本業)、源泉徴収票(副業)、報酬支払調書などの書類を提出する必要があります。

なお、副業の所得が年間20万円未満であることが明らかなケースは、確定申告は不要です。

(仕事に関する支出が多い場合)
仕事にかかった経費が、給与所得控除に半分以上の合計金額になった場合、確定申告をすると「特定支出控除」を受けられます。会社からの証明書や、経費の金額を証明できる書類などが必要です。

(年末調整で申告漏れがあった場合)
年末調整で申告漏れしてしまった場合は、確定申告をすることが可能です。会社に提出し忘れたものや報告すべきものなど、必要な書類を用意して確定申告をします。その際、源泉徴収票も必要となります。

年金受給者の確定申告で必要になる書類について

老齢基礎年金や老齢厚生年金、企業年金などの公的な老齢年金をもらっている方の中には、確定申告が必要となるケースもあります。該当者は、公的年金等の源泉徴収票が必要となります。

確定申告書はWEB(e-Tax)でも可能!

ここまで従来の確定申告、つまり、税務署に提出する必要な書類についてみてきました。ここからは、インターネット上で確定申告を完結できる「e-tax(イータックス)」について解説していきます。

e-taxで行う電子確定申告とは、インターネット上で所得税や贈与税などの税金申告・申請・届出などが行えるシステムで国税庁が運営しています。

e-taxを利用すれば、確定申告書A、確定申告書Bをはじめとし、白色申告用の収支内訳書、青色申告決算書など、確定申告で必要な書類をすべてインターネット上で提出することが可能となります。そのため、税務署にわざわざ赴く必要はないので、自分の好きな時間に自宅で確定申告を行えます。

e-taxで確定申告をする際に必要なモノについて

e-taxで電子確定申告をするなら、医療費控除や生命保険料控除などの各種証明書、源泉徴収票は金額を入力するだけで、提出は不要になります。(ただし5年間手元に保管する必要がある)そのため、確定申告が簡素化されることで注目されています。

e-taxの利用は、「マイナンバーカード方式」か「ID・パスワード方式」のどちらかの利用方法を選びます。ID・パスワード方式は税務署で本人確認が必要となりますが、マイナンバーカード方式は簡便化されています。

では、マイナンバーカード方式で確定申告をする際に事前に用意しておくべき必要なモノとは何でしょうか?それには次のものが挙げられます。

・マイナンバーカード(電子証明書入り)
マイナンバーカードは、市町村役場の窓口で取得することができます。通常、マイナンバーカードの中には、本人であることを証明する「署名用電子証明書」が組み込まれています。これにより提出する確定申告のデーターと本人確認するため、不正や改ざん防止につながります。

・ICカードリーダライタ
ICカードリーダライタとは、カード内の電子証明書を読み取る電子機器です。パソコンに接続して使用します。

・インターネットに接続できるパソコン
パソコンには、マイナンバーカードの電子証明書を使用するための「利用者クライアントソフト(JPKI利用者ソフト)」をインストールします。このソフトは「公的個人認証サービスのサイト」からダウンロードすることが可能です。

これらを準備できたら、確定申告の作業に入ります。事業売上や経費などの計算をし、所得金額を算出します。その後、国税庁のe-Taxサイトの「確定申告書等作成コーナー」へアクセスします。続いて、「申告書・決算書・収支内訳所等作成開始」から、画面の案内に従って金額等を入力していきます。税金等が自動で計算され、申告書等が作成されます。

最後に、完成した申告書等をe-Taxで送信し完了です。希望するなら、完成した申告書等を印刷して、郵送等で提出することも可能です。

今後、e-Taxでの確定申告が主流になることが予想されます。e-Taxでスムーズな申告をしたいなら、必要なモノを早めに準備するようにしましょう。

まとめ

確定申告をするためには、日頃から帳簿を付けたり、必要な領収書や書類を揃えたり等すべきことがたくさんあります。複雑な会計や手続き等もソフト等のツールを活用するなら、スムーズな確定申告が可能です。

また将来に備えてe-Taxでの申告を検討もおすすめです。いずれにせよ、確定申告の期間は決められていますので、時間に余裕をもって行うようにしましょう。


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