新型コロナ緊急対策の持続化給付金ー中小企業200万円・フリーランス100万円の現金給付金
令和2年4月6日、政府は新型コロナ対策として、極めて厳しい状況にある中小企業に200万円、個人事業主やフリーランスに100万円の現金給付を行うことを決定しました。過去に例のない異例の決定です。どのような内容なのかを詳しく解説していきます。5月1日(金)より申請の受付が開始されました。
新型コロナ対策「持続化給付金」の概要
新型コロナウイルス対策の特別措置法に基づく「緊急事態宣言」を発令した政府は、中小企業や個人事業主に対して現金給付をすることを決定しました。補正予算案額は2兆3176億円です。この制度は、各事業の継続を支え、再起の糧となることを目指しています。
参照:首相官邸「新型コロナウイルス感染症対策本部(第26回)」
給付対象者は?給付額は?
この制度は、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴うインバウンドの急減、自粛などの影響を受けている中堅企業、中小企業、小規模事業者、フリーランスを含む個人事業主などを対象としています。売上が、前年同月比で50%以上減少している中小企業や個人事業主に対して、法人は最大200万円、フリーランスなどの個人事業主は最大100万円の現金給付が行われます。
給付額の算出は、「前年の総売上(事業収入)-(前年同月比▲50%月の売上×12ヶ月)=給付額」という算式で求めることができます。
なお、総理の会見によると、「今年12月までの間に、対前年比50%減の月が1ヶ月でもあれば対象という設計にしたい」と述べていたことから、コロナウイルス感染症の影響を受け、売上が1ヶ月でも50%以上減少しているのであれば、給付の対象となります。
支給方法は?どのような手続きが必要になる?
支給対象者
新型コロナ対策「持続化給付金」制度の支給対象は、
・新型コロナウイルス感染の影響により、売上が前年同月比で50%以上減少している方
・10億円以上の資本金の大企業を除く、中堅企業、中小企業、小規模企業、フリーランスを含む個人事業主
・医療法人、農業法人、NPO法人、社会福祉法人などの会社以外の法人
と、事業全般に広く使えるよう幅広く対象となっています。
申請受付時期
申請・給付は5月1日(金)より申請の受付が開始されました。政府は、経済が長期にわたって停滞することを回避するため、なるべく早い段階で「持続化給付金」の支給を開始したいと考えています。したがって、現在、独自の電子申請システムの整備や各機関との調整を整えています。なお、電子申請の場合は、申請後、2週間ほどで申請者の銀行口座に給付される予定でしたが、約3週間が経過した現在でも遅れているところが多いようです。また、申請した地域によって受理さえる順番が前後するようです。
申請マイページの申請番号(Jから始まる9桁の数字)が申請された全体の数を表しており、5月21日現在で申請数が100万件を超えています。
申請に必要なもの
申請するにあたり、住所、口座番号、通帳の写し(法人は法人名義、個人事業主は個人名義)の情報が必要となります。それに加え、以下のものも申請に必要です。
・法人の場合
①法人番号
②2019年の決算申告書類の控え
③減収月の事業収入額を示した売上台帳など
・個人事業主の場合
①本人確認書類
②2019年の確定申告書類の控え
③減収月の事業収入額を示した売上台帳など
申請方法
すでに実施されている政府の緊急経済対策への対応により、金融機関や行政は大変混雑しています。そのため、持続化給付金に関しては、オンラインでの申請が基本となっています。窓口での申請も予定されていますが、現在、政府の緊急経済対策の対応で金融機関や行政は大変混雑しています。
そのため、持続化給付金に関しては、感染症対策を講じた上で「完全予約制」の申請窓口となっており、現在のところ、いつ窓口が設置されるか分かっていません。さらに、窓口で申請する場合は、支給までにかなり待たなければいけません。
なぜなら、オンラインでの申請の場合は、申請者から政府機関へ直接申請できます。それに対して、窓口の場合は、申請者から商工会議所へ、その後、行政、そして政府機関へという流れで申請書が送られるからです。ですから、受給を急いでいる場合は、オンラインでの申請に対応できるよう準備されることをおすすめします。
※注意
添付書類に必要な決算書の法人事業概況説明書に、月別売上が記載されていない場合は書類不備となります。また、持続化給付金事業コールセンターが設けられていますが、全体で100万件以上の申請があるため一日中電話をかけてもつながらない状態です。
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