確定申告の還付金はいつ振り込まれる?還付金を最短で受け取るには?
確定申告をした方にとっては、「還付金はいつ振り込まれのか?」とても気になるものです。払いすぎた所得税の還付金は、いつ振り込まれるのでしょうか?この記事では、還付金が振り込まれるまでのスケジュールや、還付金が振り込まれたかどうかを確認する方法、還付金を最短で受け取るコツなどについて解説していきます。
目次
還付金が振り込まれるまでの流れ
納め過ぎた所得税の還付金は、通常、確定申告をしてから約1ヶ月~1ヶ月半後に振り込まれます。しかし、確定申告の期間は、毎年2月16日~3月15日(令和2年度はコロナウイルス感染症の影響により確定申告期間が延長されました)までと申告期間に幅があるため、いつ申告をしたかによっても、還付金が振り込まれる日が変わってきます。
ただし、還付金を受けるだけの「還付申告」の場合は、確定申告期間以外でも申告をすることができます。また、還付金が振り込まれるまでの流れは、確定申告をした方法によって異なります。なお、確定申告の方法は、①直接税務署に提出する方法、②郵送で提出する方法、③e-Taxによる電子申告、の3通りから選択できます。
では、これらの点を踏まえ、還付金が振り込まれるまでの流れを確認してみましょう。
直接税務署に提出・郵送提出をした場合
書類での申告は、税務署に直接持参した場合でも郵送提出した場合でも、振り込みまでには約1~2ヶ月かかります。一般的には、早めに申告すると1ヶ月ほどで振り込まれますが、期限ギリギリでの申告は、振り込みまでに2ヶ月ほどかかる傾向にあります。
もちろん、税務署の混雑状況にもよりますが、還付金を早めに受け取りたい方は、早めの確定申告、もしくは還付申告をするようにしましょう。直接税務署に提出・郵送提出をした場合の振込予定は、次のようになっています。
・1月上旬に還付申告をした場合:2月上旬~2月中旬頃に振込予定
・2月中旬に確定申告、もしくは還付申告をした場合:3月中旬~3月下旬頃振込予定
・3月中旬に確定申告、もしくは還付申告をした場合:4月中旬~4月下旬頃振込予定
e-Taxによる電子申告をした場合
e-Taxによる電子申告は、書類での申告よりも還付金が早めに振り込まれます。通常、約3週間ほどで振込まれます。また、e-Taxでの申告は、還付金の振込が早いだけでなく、e-Taxのホームページで還付金の支払予定日や金額など処理状況を確認することができます。(e-Taxで申告してから約2週間後以降、処理状況の確認が可能)
「e-Taxソフト(SP版)」アプリを利用した場合は、スマートフォンやタブレットなどの端末からでも還付金の処理状況を確認できます。このアプリは、処理状況を確認できることに加え、納付額を入力して納税したり、納税証明書の交付を請求したりなどの手続きも行えます。
なお、書類で申告した場合は、Web上で処理状況を確認することができません。したがって、税務署へ直接問い合わせをしなければいけません。e-Taxによる電子申告の振込予定は、次のようになっています。
・1月上旬に還付申告をした場合:1月中旬~下旬頃に振込予定
・2月中旬に確定申告、もしくは還付申告をした場合:3月上旬~3月中旬頃振込予定
・3月中旬に確定申告、もしくは還付申告をした場合:4月上旬~4月中旬頃振込予定
還付金が振り込まれない・遅いときの確認方法
還付金が振り込まれなかったり、一定期間を過ぎても振り込まれない場合は、何かしらの原因があるはずです。では、どのように対処すればよいのでしょうか?
還付金が振り込まれない原因とは?
一定期間を過ぎても還付金が振り込まれない場合は、添付書類の不備や記入ミスなどが原因と思われます。このような場合は、添付書類を揃えて再提出をしたり、正確に記入した申告書を再提出する必要があります。したがって、振り込みも遅くなります。
書類申告で還付が遅いときの確認方法
書類申告をしてから2ヶ月以上も経過しているのに、還付金が振り込まれない場合は、添付書類の不備やミスなどが発生していることが考えられます。税務署に電話で問い合わせをし、処理状況を確認してみましょう。
e-Taxによる電子申告で還付が遅いときの確認方法
e-Taxによる電子申告の場合は、前述したように、申告手続きをしてから2週間ほど経てば、e-Taxのホームページで処理状況を確認することができます。では、確認方法について簡単にご説明します。
ステップ1:e-Taxのホームページのトップページ「メッセージボックスの確認」をクリックすると、認証画面が表示される。
ステップ2:認証画面にある利用者識別番号と暗証番号を入力し、ログインする。
ステップ3:メニュー画面の「還付金処理状況」の「確認画面」をクリック。
確定申告の還付金を最短で受け取るには?
すでに見てきたように、還付金の振込は、確定申告書の提出が遅くなればなるほど、振り込みも遅くなります。では、還付金を最短で受け取るポイントを3つご紹介しましょう。
ポイント①還付申告は年明けすぐに提出を!
確定申告期間である2月16日から3月15日までは、納税申告をする方が確定申告をします。そのため、申告期限が近づくにつれて、申告書の量も増えてきます。大量の申告書が提出されると、税務職員の作業が間に合わなくなり、その結果、振り込みも遅くなります。
ですから、還付金を受けるだけの「還付申告」の場合は、確定申告期間が始まる前、つまり、年が空けたらすぐに申告書を提供するなら、還付金を早期に受け取ることができます。
ポイント②e-Taxによる電子申告を利用する
書類による申告は、提出してから約1~2ヶ月後に還付金が振り込まれるのに対し、e-Taxによる電子申告の場合は、およそ3週間で振り込まれます。還付金を早期に受取りたい方は、e-Taxによる電子申告を行いましょう。
ポイント③添付書類不備や記入ミスををしないように!
添付書類が不足していたり、記入ミスがあったりする場合は、再提出が必要となるため、振り込みも遅くなります。税務署は、法律で確定申告書と一緒に提出することが義務づけられている法定添付書類がないと、それが提出されるまで還付手続きを行いません。ですから、添付書類をしっかり揃えて提出することが、還付金を早期に受け取ることにつながります。
還付金を振込で受ける際の注意点
還付金の受取りを振込で希望する場合は、申告書第1表右下にある「還付される税金の受取場所」の欄に、振込を希望する取引金融機関名、支店名、預金の種類、口座番号を記入します。その際、注意したい点として、振込口座は、申告者本人の口座を記入してください。配偶者の口座や屋号名が入っている口座などは、振り込みできない可能性があります。
また、インターネット銀行の中には、還付金を受け取ることができない金融機関もあります。もし受け取ることができなかった場合は、他の銀行を指定することになるため、振込みが遅くなる可能性があります。
まとめ
確定申告の還付金の振込みは、申告した時期や申告方法によって、振込み時期が異なってきます。1日でも早く還付金を振込みで受け取りたい場合は、処理状況を随時確認できるe-Taxによる電子申告を利用されることをおすすめします。
また、還付金を受け取るだけなら、確定申告期間以外に申告できる「還付申告」をすることで、早期に還付金を受け取ることができるでしょう。
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