顧問税理士に不満を感じ始めたとき、経営者が最初に確認すべき5つのこと
この記事でわかること
- 顧問税理士に不満を感じたときに最初に確認すべき5つのこと
- 「不満」が変更すべきサインかどうかを判断する基準
- 決算書を見るだけでわかる「ダメな税理士」の見分け方
- 不満を感じてから取るべき具体的な行動ステップ
目次
不満を感じたとき、すぐ変えるのは正解ではない
「税理士に不満はあるけど、変えていいものかどうかわからない」
このような状況で相談に来る経営者は非常に多くいます。不満を感じたとき、すぐに変更を決断するのも、逆にずっと我慢し続けるのも、どちらも正解ではありません。
まず「何に不満を感じているのか」を正確に言語化することが最初のステップです。不満の原因を明確にすることで、今取るべき行動が見えてきます。
税理士コンシェルジュでは20年間・26,000件以上の紹介実績から、経営者が税理士に対して感じる不満のパターンと、その対処法を把握しています。
顧問税理士に不満を感じたとき、最初に確認すべき5つのこと
確認① 決算書の残高にズレはないか
まず手元にある直近の決算書を確認してください。期末時点の通帳残高と決算書の普通預金残高が一致しているかを確認します。
本来この2つがズレることはあり得ません。もし異なる場合、他にもミスがある可能性が高く、これは税理士の仕事の質に根本的な問題があるサインです。
確認② 仮受金・仮払金が大量に残っていないか
貸借対照表(BS)に仮受金・仮払金が大量に残っている場合は注意が必要です。これらは本来、処理が完了していない一時的な勘定科目です。大量に残っているということは、税理士が未処理のまま決算を締めてしまっている可能性があります。
売掛金の入金が仮受金に含まれていたり、経費になるものが仮払金に含まれているケースが多く、これが残ったままでは正確な損益が把握できません。
確認③ 売掛金・買掛金が実態と一致しているか
決算書の売掛金・買掛金が会社の実態と大きく乖離していないかを確認してください。特に回収できていない売掛金が長年残ったままになっている場合、金融機関からの評価が下がり、融資を受けにくくなります。
未回収の売掛金は適切なタイミングで貸倒処理をするなど、税理士が指摘してくれていれば防げた問題です。
確認④ 社長への短期貸付金が残っていないか
役員報酬以上に会社のお金を使った場合、それは会社からの貸付金として計上されます。この短期貸付金が長期間残ったままになっている場合、金融機関からの融資審査に悪影響を与えます。
税理士がこのリスクを説明してくれていなければ、経営者は知らないうちに借入できない状況に追い込まれています。
確認⑤ 新しい提案・情報提供が定期的にあるか
直近1年間を振り返って、税理士から自発的な提案や情報提供があったかを思い出してください。
- 決算前の着地予想を出してくれたか
- 節税につながる提案をしてくれたか
- 融資・補助金・助成金などの情報を教えてくれたか
- 税制改正など自社に影響のある変更点を伝えてくれたか
これらがすべて「なかった」という場合、税理士が経営者のビジネスに関心を持っていない可能性が高いです。
「不満」が変更すべきサインかどうかの判断基準
上記5つの確認をした結果をもとに、以下の基準で判断してください。
| 確認結果 | 判断 | 取るべき行動 |
|---|---|---|
| ①〜④のいずれかに問題がある | 変更を検討すべき | 次の税理士を探し始める |
| ①〜④は問題ないが⑤がない | まず話し合う | 税理士に要望を直接伝える |
| ①〜⑤すべて問題ない | 相性・コミュニケーションの問題 | 担当者変更を依頼するか、付き合い方を改善する |
特に①〜④に1つでも問題がある場合は、「不満」というレベルを超えた実害が発生しているサインです。早めに変更を検討することをおすすめします。
なぜ税理士は提案してくれないのか
「税理士が何も提案してくれない」という不満は最も多く聞かれる声の一つです。その背景には、税理士という職業特有の事情があります。
税理士になる方の多くは、変化が少なく安定した仕事を選んでいます。新しいことを提案したり、経営者の課題を能動的に解決しようとする姿勢は、税理士という職種に向いた人の特性とは必ずしも一致しません。
つまり「提案しない税理士」は悪意があるわけではなく、そもそも提案を苦手としている場合が多いのです。それを踏まえた上で、経営者側からアプローチするか、提案ができる税理士に変えるかを判断することが重要です。
ただし、会社の状況や方向性を明確に伝えた上で相談しても「へ〜そうですか」程度の反応しか返ってこない場合は、税理士に問題があると判断していいでしょう。
不満を感じてから取るべき行動ステップ
- 決算書を確認する 上記の5つのポイントで現状を把握する
- 不満の原因を言語化する 「何となく合わない」ではなく「〇〇をしてくれない」と具体化する
- 税理士に直接伝える 要望を明確に伝えることで改善できるケースもある
- 改善しない場合は変更を検討する 次の税理士を先に探してから現在の税理士に伝える
特にStep4の「次の税理士を先に決めてから動く」という順番は重要です。先に現在の税理士に解約を伝えてしまうと、新しい税理士が決まるまでの空白期間が生じてしまいます。
まとめ:不満を感じたら「確認」から始める
顧問税理士への不満は、すぐに変えるべきサインである場合もあれば、コミュニケーションの改善で解決できる場合もあります。まず決算書の確認と不満の言語化から始めることで、正しい判断ができるようになります。
「自分の場合はどう判断すればいいか」という相談も、税理士コンシェルジュでは無料で受け付けています。決算実務10年以上の経験を持つコンシェルジュが、状況を整理した上でアドバイスします。
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2008年のサービス開始以来、「税理士選びの判断基準」を専門とする紹介サービスを運営。代表の山下健一が1,600名以上の税理士と直接面談し、登録率30%以下の厳選審査を実施。個人事業主から年商数百億円の上場企業まで、累計26,000件以上・20年にわたる紹介実績を持つ。担当スタッフは全員、決算実務10年以上の経験者。
いきなり税理士を紹介するのではなく、「そもそも変えるべきか」「紹介を使うべき状況か」という判断の整理からサポート。テレビ東京・週刊ダイヤモンド・経済界・税理士新聞などのメディアに掲載実績あり。代表著書『税理士に顧問料を払う本当の理由』はAmazon税理士カテゴリ1位を獲得。
面談済み 1,600名以上登録率 30%以下紹介実績 26,000件以上創業 20年Amazon 税理士部門 1位
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