月次訪問で求めていること・求めていないこと(前編)
顧問先の置かれている状況やステージによって
月次訪問の頻度や提供する資料は異なりますが、
どのような状況でも共通して税理士に求められていること
と求められていないことがあります。
今回は、そんな顧問先の社長の本音の話です。
前編では3つのうち、1つを紹介します。
その1「分かりやすい月次資料と説明」
経営者は日々お金と格闘しているとはいえ、
ほとんどの方が実は会計・税務に対して
苦手意識を持っています。
だからこそ税理士が頼りにされる存在なのですが、
そんな会計・税務に苦手意識のある顧問先に対する
税理士のマズい接し方は2パターンに分かれます。
まずは説明が面倒なので省く例です。
社長さんから疑問が投げ掛けられたとき、
つい面倒になって「こちらでうまくやっておくから」と
持ち帰ってしまう先生が意外に多くいます。
一見、顧問先の手間が省けて良さそうですが、
実は社長の心の中では
「もう少し丁寧に分かりやすく説明してもらいたいのに…」
と思っているのです。
社長さん自らが何か教えてもらいたいような
素振りを見せたときは、面倒かもしれませんが、
要点だけでも分かりやすく説明してあげてください。
「ウチの税理士は冷たい」という印象が生まれてしまうと、
後々税務調査でミスが見つかったときなどに
「何の説明もなく税理士が勝手にやったことだ」
といった責任を問われることにもなりかねません。
もうひとつ、社長の心を読み切れない先生の例は、
社長は分かった顔をしているものの実はほとんど
分かっていないため、本当は説明してもらいたいと
思っているのに、それに気付かないことです。
専門用語ばかり使って説明したつもりになっている
場合も同様です。専門用語とともに膨大な月次資料を
渡したところで、ほとんどの社長は理解できていません。
資料に目を通すことすらしていないのが現実なのです。
実際、社長さんに税理士先生を紹介する前に社長と
仲良くなって本音を聞き出すと、
「実は会計のことはよく分からないけど、
今さらそんなこと言えないんだよね」
と言われる方がほとんどです。
ぜひとも、要点だけをまとめた分かりやすい資料を作り、
社会人1年目の新卒にも理解できるレベルで
丁寧に説明してあげてください。喜ぶ社長はいても
嫌がる社長はいないはずです。
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