ひとり税理士事務所にありがちな7つの過ち(1/3)
ひとり所長にありがちが7つの過ちということで、
まず、2つをご紹介させて頂きます。
■1、案件なら何でも受ける。
年商1000万円の零細企業の顧問契約から
10億円の相続案件まで、受けられる仕事は
何でも受けてしまうと、ひとり事務所は
効率がかなり悪くなります。
まだ顧客の所在地が事務所から近ければいいのですが、
遠方の小さな企業を毎月訪問する約束などをしてしまうと、
移動や事前準備などを含めると所長の時給は
2000円以下になってしまうこともあります。
まずは、どんな案件なら受けてもいいのかを
事前に明確にしておくことです。
商圏はどこまでにするのか、ターゲットとしたい
会社の規模はどの程度にするのか、相続案件が
来た時はどうするのか、などです。
ひとり事務所にとって最も重要な資産は
「所長の時間」に他なりません。
その資産を有効活用するために、どんな案件を受けるかと同時に、
どんな案件は受けないかを決めておくことがポイントです。
私の著書『税理士事務所7つの経営戦略』でも書かせて頂きましたが、
ひとり所長こそ地域密着型スタイルが合っていると思っています。
ただ、地域密着型は多様な案件の紹介が来るため、
それぞれの要望に応えるためには、ブレーン的な他士業者や、
同じ税理士でもターゲットが違う事務所との
ネットワークの構築が重要になります。
■2、ホームページは持っていない。
ネットからの集客を考えていないので
特にホームページは設けていない、
という事務所があります。
しかしながら、今の時代でホームページを持たずに
事務所経営をするということは、例えるなら看板を出さずに
飲食店を経営しているようなものです。
誰かの紹介であっても、その税理士のホームページを
見たいとほとんどの方が考えています。
せっかくお店の前まで来たお客さんも、
怪しんで店の中には入ってきてくれないという
事態になりかねません。
ホームページ作成のポイントは安心感と信頼感です。
安心感は所長の笑顔やプライベートな話などで伝わりますし、
信頼感は数字に出せる実績(業界年数や年齢、お客さまから声)
などで伝えられます。
個が売りの税理士業にとって、個を伝えるホームページは
必須と言えます。ただし、コラム記事などの更新は
時間的に負担になるため、外部協力者がいる以外は
手のかかるページは避けておいたほうが賢明です。
※執筆者
株式会社タックスコム
代表取締役 山下健一
税理士コンシェルジュは、2008年サービス開始より株式会社タックスコムが運営する税理士専門の紹介サイトです。会計の実務経験を活かし、これまで1000名以上の税理士と面談し、1万件以上の相談実績がある税理士選びの専門家です。
サービス内容としては、税理士の口コミから無料相談・厳選した税理士の紹介まで提供しております。
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