税理士を比較検証する際の3つの基準 | 税理士コンシェルジュ

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税理士を比較検証する際の3つの基準

税理士に仕事を依頼する以上「より能力の高い税理士に仕事を依頼したい」「自社に寄り添ってくれる税理士にお願いしたい」等と考えるのは当然のことです。

しかし、そうした希望を叶えるにはどうしたらよいのでしょうか。

買い物であれば、いくつか似たものをの中から比較して選ぶでしょう。例えば、冷蔵庫が欲しければ、サイズやどんな性能があるか、そして値段はどれくらいなのかをピックアップし検討を進めるのが通常です。

税理士選びにおいても、比較の際に必要なポイントがあります。チェックすべきポイントを押さえれば、納得のいく結果が得られるでしょう。

ここでは、具体的に比較すべきポイントについて解説していきます。

比較の前に、税理士に求めることを明確にする

税理士を探している方のなかには、「そもそも税理士が何をしてくれる存在なのか、よくわかっていない」という場合も少なくありません。

「税理士が何をしてくれるのか」をわかっていると、より的確に仕事を依頼できますし、思った以上の活躍をしてくれます。時間に余裕があるとき等に、税理士をはじめとした士業がどんな専門分野に携わっているのかを把握しておくと、経営にも役立つでしょう。

参考記事:税理士に頼める主な業務内容と、他の士業との違い

そして、税理士に求めることをピックアップしてみましょう。例えば「税務会計について日々チェックをする余裕がないから丸投げしたい」という要望なのか、「申告や税務調査対応だけ依頼したい」という要望なのかで、随分と変わってきます。

ピックアップした結果、税理士の仕事ではないものも含まれているかもしれません。しかし、「これは税理士に依頼することではないかもしれない」等と臆することはありません。

税理士が応えられるものについては税理士に依頼し、範囲外のものについては、また専門家を探せばよいのです。昨今は、ワンストップサービスを謳っている税理士事務所も少なくないので、別の専門家を探すところまで含めて手配をしてくれる場合もあります。

税理士を比較する際の、3つのポイント

ここからは、自社に合う税理士を見つけるうえでのポイントを3つ挙げます。項目ごとに比較し、当てはまる条件で取捨選択していけば、「求める税理士像」を絞り込めるでしょう。

税理士を探す方法としては、地域の税理士会に相談したり、税理士のブログやウェブサイトを参考にしたり、税理士紹介サービスに申し込んでみる等、いろいろな方法があります。いずれの方法を用いるにせよ、 以下のポイントをおさえると「自社にとって望ましい税理士像」がクリアになった状態で臨めるので、よりよい結果に繋がるでしょう。

1、得意分野で税理士を比較する

税理士は、万能選手ではありません。もちろん、資格を取得しているので一通りの税務について知識はあります。基本的な会計処理や、税務代理はほぼ共通して依頼できます。しかし、特定の分野について詳しいか否かも、検討材料の1つです。

法人を顧客に持っている税理士でも、一般的な記帳指導や代行をメインとして行っている税理士なのか、事業承継やM&Aの経験が豊富な税理士なのかで、全く得意分野は異なります。

また、相続贈与は他士業も関わる複雑な案件ですが、それをあえて得意としている税理士もいれば、一般的な税理士業務に加えコンサルティングを得意としている税理士もいます。

例えば、創業から間もない時期には、会計業務に関するサポートや、事業計画の立て方へのアドバイス等を税理士に求めたいものです。国税庁が自計化のサポート等も行ってはいますが、税理士に丸投げしたい・税理士に細かく指導を受けたいという経営者の方も少なくありません。

参照:国税庁ホームページ 記帳の仕方がわからない方へ

一方、ある程度経営を続けていけば、資金繰りや融資の引き出し、経営コンサルティング等を求めるようになるのが一般的です。そんなときには、金融機関とのやりとりを得意としていたり、業界の事情に詳しい税理士に仕事を依頼したくなるでしょう。

ひとくちに「税理士」といっても、得意分野は様々なので、税理士に「何を」依頼するのかを明確にしておくと、税理士選びの焦点が定まるでしょう。

2、詳しい業界で税理士を比較する

「税理士は経営者のパートナー」といわれるように、税理士の仕事は単なる事務の代行業ではありません。顧問税理士を迎える以上、自社によい効果をもたらすよう最大限活用するべきです。

その場合、自社の事業の業界に詳しい税理士であれば、多くの情報提供やアドバイス、より適切なサポート等を期待することができます。

特に、業界特有の商慣習を知っていることは、経営者のパートナーとしては不可欠な条件です。どの税理士が、どの業界に詳しいのか比較してみましょう。

3、自分との相性で税理士を比較する

時代の流れと、過当競争の激化により税理士業界にも「税理士業務はサービス業である」という意識がだいぶ広まってきました。

以前だったら、いわゆる「上から目線」の税理士も少なくありませんでしたが、最近は顧客に寄り添ってくれる税理士が増えています。

税理士に仕事を依頼する場合、特に顧問契約を結ぶ場合はビジネスパートナーとして長い付き合いをしていくことになるのが一般的です。

そんな相手になるのですから、ぜひ「相性がよいか」をチェックしてみることをお薦めします。例えば「仕事への姿勢」「説明の仕方」「言葉遣い」「身だしなみ」といったことに気になることがないかをチェックするとよいでしょう。

毎月のように顔を合わせる相手との相性は、軽視できないポイントです。実際に面談してみた結果、「何となくウマが合わない」と感じるのであれば、他の税理士とも話してみて相性を比較してみるとよいでしょう。

税理士選びの際は、費用対効果の比較も忘れずに

また、忘れてはいけないことは、同じ条件で比較した結果でも、税理士によって費用が異なるということです。同じ仕事を依頼しても、同じ金額で依頼できるとは限りません。費用対効果も比較検討の材料になります。

例えば、同じ条件の契約であれば、一般的に遠方の税理士よりは近隣の税理士のほうが安くなるものですし、税理士がベテランか若手かでも違いが生じるでしょう。事務所の規模でも同様です。

しかし、まず優先されることは、何を依頼したいかという希望と、その希望に応えてくれる税理士を見つけるということです。

「無い袖は振れない」のは事実ではありますが、費用に縛られすぎるのも問題があります。あまりにコストを重視した結果、悪い結果を招いては元も子もありません。

特に、無資格者が税理士業務を行うことは法律違反ですし、仕事を依頼した側にも誤った判断や風評被害に繋がるリスクがあるので要注意です。「会計事務所」「会計サービス」といった言葉を用いていても、それが税理士によって行われるものなのかは、きちんと確認する必要があります。

参考記事:安いからと無資格(ニセ)税理士に依頼した場合の大きなリスク

なお、自力での比較検討が難しい場合は、税理士紹介サービスの利用を検討してみてもよいでしょう。カウンセリングにより自社のニーズが明確化され、税理士のピックアップも行ってくれるので、税理士探しの労力はかなり削減されますし、自力で税理士探しを行うよりマッチングの精度も上がります。


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