AI時代到来!今見直される税理士の提案力(前編)
ITの進化で税理士の業務が見直されようと
しているのは間違いありません。
これまで税理士の役割だと思われてきたものがAIに
取って代わられるものも少なくないでしょう。
ただし、AIが人間のレベルまで到達するには、まだまだ
時間のかかる領域があります。それは共感力と提案力です。
提案力とは、お客さんが抱えている問題や
ニーズを抽出して把握し、その問題を解決できる
アイデアやサービス、または商品を進めることだと言えます。
この提案力の肝になるのがヒアリング力です。
コミュニケーションと聞くと、話し上手な人を
イメージされる方もいるのですが、それよりも重要なのは
ヒヤリング力です。
相手が教えて欲しいこと、聞きたいことではないことを
いくら上手に話しても、顧問先は満足することはありません。
お客さんのニーズを発掘することなく、手あたり次第に
自分が進めたいサービスを勧めている事務所がありますが、
これはまったくの逆効果です。
顧問先からしたら、求めてもいないサービスを
押し売りされることは時間の無駄でありストレスそのものです。
そうなると高い確率で解約になります。これは先生の
契約率に如実にあらわれます。正確なヒアリングをしてから
プレゼンできる先生は契約率がとても高いのです。
税理士を変えようと考えている社長さんに話を聞くと、
「不動産や生命保険などの押し売りがいやだ」
という言葉をよく耳にします。
たとえ相手のためになると思ってのことでも、
これで契約を切られてしまっては本末転倒です。
では逆に、「沈黙は金」「口は災いのもと」
「触らぬ神に祟りなし」ということで、何も聞かず
何も提案をしないのが無難かと言えば決してそうではありません。
冒頭に述べたとおり、単なる実務処理は今後AIに取って代わられます。
そのときにしっかりと生き抜いていくためには、
正しい「ヒアリング力」に基づいた提案は不可欠です。
ヒアリングは単に悩みや欲求を打ち明けてもらうことではありません。
本人すら気付いていない心の奥底にあるニーズを引き出してこそ、
AIが絶対に及ばない税理士の提案力となるのです。
見つけ出したニーズは、税理士だけでは解決できないこともあるでしょう。
そのため横のつながりが大切になります。
社労士、弁護士、FP、不動産鑑定士などの提携先を
見つけておくことも必要でしょう。
そうした人間関係をもっていることも、人間である
税理士ならではのサービスです。
もし、すぐに解決できる仲間がいなくても、
親身になって探してあげることそのものが、
顧問先からすれば頼りがいのあることです。
是非とも、AI時代の税理士の提案力を発揮してほしいと思います。
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