税理士ごとに異なる税務調査での対応
税理士紹介サービスを通じて、若手と言われる20代から
50代・60代のベテランまで幅広い年齢層の先生方と
お付き合いしていますが、税務調査に関する話を伺うと、
調査官への対応は実に千差万別だと感じます。
「顧問先を守るため調査官とは徹底して戦う!」という
〝武闘派〟の先生は、顧問先から見ればとても頼れる存在に映るでしょう。
ただ、中には必要以上に攻撃的になっている先生も見受けられます。
調査官も人の子ですから、やはり最初からケンカ腰でこられると
それに抵抗しようと反発することもあります。
そうなれば話は水掛け論になり、良からぬ方に
進むことさえあるようです。私の見てきた中では、
経験の浅い先生ほど、そのような傾向にあるように感じます。
一方、経験豊富なベテラン先生の話を聞いていると、
力で押すようなことはしない方が多いようです。
ケンカ腰でなく、あくまで紳士的に、時に調査官の身の上話が
出るような雰囲気で接することで、無駄な言い争いの時間も減り、
早い段階でお互いの落としどころを見つけられると言います。
これは、弊社にお問い合わせいただく経営者にも同じことを感じます。
若手でイケイケの起業家は心に余裕がないのか、
すぐにイライラして攻撃的になり、一方的に
自分が言いたいことだけを伝えてこちらの話は
聞こうとしない方が多いようです。
一方、経営豊富な社長さんほど、まずは相手が
何を言いたいのかを一度聞こうとします。
あるベテラン経営者の一人は、
「口は一つですが耳は二つありますからね」
と語っておられました。
コミュニケーションを構築するには、
自分を押し出すより前に、まずは相手の言い分を
聞くことが大事で、肩の力を抜いて相手を受け入れた方が、
結果的に事がスムーズに運ぶそうです。
これは新規商談でも同じことが言えると思います。
初めての相手と意見が食い違ったとしても、
それを一度受け入れてあげる余裕があれば、
「相談しやすい先生だ」と、心を開いてくれます。
経営者のほとんどが税務に関しては素人ですから、
専門性の高い税法の話をされてもそこで
税理士の優劣を判断することは難しいでしょう。
それよりも、相談しやすいと感じさせる
コミュニケーション能力こそが、これからの税理士の先生方には
身に着けておくべきスキルではないかと思います。
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